YUPINの投資と暮らしの日記

主に投資や、日常について書いています。

常に臆病な投資家であれ【IR Japanの事件から思うこと】


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 先週の日経平均株価は一週間で1,500円弱の驚くべき上昇を見せました。

 中小型株が多い私はその恩恵を十分に受けれてはいませんが、いずれは大型株から資金のシフトが起こるのではないかと期待しています。

 しかし、市場が楽観的な時ほど、悪材料に対する反応が平時よりも大きくなることがあることがありますので、そのことを肝に銘じて明日からまた相場に臨むこととします。

 ちょうど先週末にIR Japanの元副社長が逮捕されましたので、IR Japanへの投資を振り返りながら相場に臨む姿勢を確認したいと思います。

IR Japan元副社長を逮捕【金融商品取引法違反】

 IR JapanHDの元副社長の栗尾拓滋容疑者が金融商品取引法違反(取引推奨)の疑いで逮捕されました。

 同社は大型案件の期ズレを連発し、業績が急落しましたが、その際に知人に同社株を売却することを勧めた疑いがあるようです。

 私も以前IR Japanへ投資し、一時はテンバガーを達成したものの、インサイダー疑惑による同社株の暴落に巻き込まれ結局は薄利撤退しています。

yupin.hatenablog.com

 経営陣によるあまりにも稚拙で悪質な事件ですので、同社は社長も交代し、株価は現在も低迷しています。

IR Japanの2年チャート SBI証券から


 アクティビストへの対応支援など、事業内容には魅力を感じるのですが、第三者委員会の報告によれば、敵対的買収を仕掛けられた顧客と契約する前に買収側に買収手法を提案するなど顧客の利益や信頼を不当に害した事案があることが判明しています。

 やっていることが下劣であり、企業のモラルも信頼できないので、今後は投資対象にはならないでしょう。

 「事故は買い、事件は売り」という相場格言がありますが、IR Japanについては紛れもない経営陣による「事件」ですので株価が暴落後にいまだ戻らないことも投資家の信頼が回復していないことを物語っています。

事件への対策

 IR Japanへの恨み節は多々ありますが、そんなことをいつまでも思っていても建設的ではないので、今回の事件に巻き込まれた経験から、次の点を教訓として今後の投資行動に反映させたいと思います。

分散投資

 やはり、投資の世界でも避けられない事件の発生などがあり得るため、「卵はひとつの籠に盛るな」の格言のとおり、事件に巻き込まれても致命傷にならないように複数の銘柄に分散させておくことが大事です。

 分散させすぎると管理も大変になりますが、一つの事件で全滅といった最悪の事態は避けられるので、やはり分散は必要でしょう。

ある程度の分散投資は必要です

報道内容の判断

 報道内容が株価に与える影響を早期に判断することが大切です。

事故であれば、一時的な株価の下落はむしろ買い増しのチャンスかもしれません。

ただ、事件と判断した場合は早期に撤退する決断力を身に付けることも必要です。

 事件にも程度が存在し、株価がすぐに戻す場合もありますが、最初に発覚した事件が小さくとも、それは「氷山の一角」で、次第に大きな事件に発展することもあることから、事件の深刻度を報道内容から社会に与える影響の大きさを読み解く能力も養っておくことが大切です。

 そのためには、保有銘柄以外でも事件が発生した場合には、その後の企業の対応による株価の動きを追って事件の内容が企業に与えるダメージの程度を予測する力を養っておき、再起可能か、投資対象から外すか判断できるようにしておくようにしたほうが良いでしょう。

事故や事件にどのように経営陣が対応するかで企業の本質が見える場合も

常に臆病であるべし

 株式投資では企業の決算書を読み込むことにより企業の状態はある程度把握できますが、経営陣の「人となり」まで理解することは個人投資家レベルでは難しいので業績が絶好調でも、その背後に潜む「落とし穴」がないか常に野生動物の様に警戒感をもち、臆病でなくてはいけませんね。

 長年投資をしていると慣れから警戒心が薄れ、事件などに巻き込まれてしまう原因となりますので、相場に飼いならされることなく、常に警戒心をもった臆病な野生動物のような投資家でありたいと思います。

野生動物のように警戒心を忘れずに